芥川賞に川上さん、直木賞は桜庭さん

第138回芥川賞・直木賞の選考委員会が16日、東京・築地の新喜楽で開かれ、芥川賞は川上未映子さん(31)の「乳(ちち)と卵(らん)」に、直木賞も女性作家の桜庭一樹さん(36)の『私の男』に決まった。
川上さん、桜庭さんとも2度目のノミネートで受賞。賞金は各100万円。贈呈式は2月22日午後6時から、東京・丸の内の東京会館で行われる。
中国人作家として初めて芥川賞候補になった楊逸(ヤン・イー)さんは川上さんに次ぐ評価を得たが、受賞には至らなかった。
「乳と卵」は、豊胸手術を受けたいと願う母と、そんな母に反発する娘の関係を母親の妹の目で描いた作品。
「私の男」は、養父と娘の禁断の関係を通じて、家族や血縁とは何かを問う長編小説。

川上さん「めっちゃ、うれしい」
「書きたいことは、ぎょうさんあります。小説を書くことは苦しいけど、賞を励みにこれまでと違った感じの作品を書きたい」
6年前に歌手としてもデビューし、アルバムも3枚発表している。小説は1年ほど前から書き始めたばかり。
【かわかみ・みえこ】 1976年、大阪市生まれ。2002年に歌手デビュー。05年から『ユリイカ』などに詩を発表。前回の芥川賞候補作「わたくし率イン歯ー、または世界」で、第1回早稲田大学坪内逍遥大賞奨励賞を受賞。

桜庭さんは、「まだちょっと実感がわかなくて」
「賞をいただいた以上、いい作品を書いていきたい。次の作品は自分より年上の人を書きたい」
【さくらば・かずき】 1971年、鳥取県生まれ。99年に第1回ファミ通えんため大賞(現・エンターブレインえんため大賞)佳作入選し、作家デビュー。前回の直木賞候補作「赤朽葉家の伝説」で、日本推理作家協会賞を受賞。
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